ドイツ政府は16日、今年末から来年初頭にかけて稼働開始予定の浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)向けにエネルギー4社からLNG(液化天然ガス)の供給を受けることで基本合意した。同国ではロシア産天然ガスの供給削減を受け国内安定供給に黄信号が灯っていることから、政府は他の国からの調達を可能な限り増やす考えで、すでにFSRUをチャーターしている。FSRUをフル稼働させて国内供給量を最大限、引き上げるため、4社と基本合意書を締結した。
政府は5月、FSRU4隻の傭船契約を締結した。ヴィルヘルムスハーフェン、ブルンスビュッテル、シュターデ、ルプミン港にそれぞれ1隻を投入することが決まっている。
ヴィルヘルムスハーフェンとブルンスビュッテルでは今年末から来年初頭にFSRUが稼働を開始する見通し。政府は当初からフル稼働させるため今回、ユニパー、RWE、EnBW、VNGの4社と合意。4社は2024年3月末まで十分な量のLNGを両港に供給することを確約した。
両港のFSRUは今後設立予定の特別目的会社が運営することになっているが、当初はユニパーとRWEが暫定的に運営を引き受ける。