独製造業の天然ガス消費量が7月は前年同月を21.3%下回ったことが、連邦ネットワーク庁の25日付ガス日報で分かった。減少幅は今年最大となった6月の13.6%を大幅に上回っている。同庁のクラウス・ミュラー長官はdpa通信に、「製造業のガス消費量減少は、わが国がガス危機を回避できることを示すものだ」と述べた。ロシア産天然ガスの大幅供給削減を受け、ドイツは今冬にガス不足に陥ることが懸念されている。
秋が到来すると暖房シーズンが始まる。ドイツの暖房の半数は天然ガスを使用していることから、一般世帯がどのように行動するかが今後の焦点となる。ミュラー長官はこの事情を踏まえ「ガスを節約する人は支出を抑制するとともに、ガス不足の回避に貢献する」と強調した。
国内のガス貯蔵量は23日時点で197.9テラワット時(TWh)に達した。これは容量の81.07%に相当する量。備蓄率は一貫して増え続けており、同長官は、11月1日までに95%を達成するとした法律の規定の実現に向け順調に進んでいるとの認識を示した。