NTTデータは8月31日、SAPの旧式基幹システム(ERPシステム)を新しいERP製品「SAP S/4HANA」へと移行させるマイグレーションに強みを持つ独ナトゥビオン(Natuvion)を買収することで合意したと発表した。S/4HANAを中心とするSAPクラウド・デジタルビジネスを強化する狙い。
独子会社NTTデータ・ビジネス・ソリューションズ(NDBS)を通してナトゥビオンを傘下に収める。買収金額など取引の詳細は明らかにしていない。
NDBSはSAPソリューションのコンサルティングおよびマネージドサービスをグローバルに展開。顧客のビジネストランスフォーメーションをサポートしている。グローバル市場ではSAP S/4HANAマイグレーションを含むSAPクラウド・デジタル関連サービスの需要が高まっているものの、その実現には高度な専門性を持つデジタル、コンサルティング人材が欠かせないことから、SAP S/4HANAマイグレーション、クラウドシフト、データマネジメントの分野で高度な専門性を持つナトゥビオンを買収する。ナトゥビオンはNDBSのビジネスパートナーとして欧州を中心に実績を築いてきた経緯がある。
SAPのERP製品「SAP ERP 6.0」の標準サポートは2027年に終了する。利用企業はその前に新たなERPシステムへのマイグレーションを行う必要がある。