海運大手の独ハパックロイドは4日、チリの物流大手SM SAAMから子会社SAAMポーツとSAAMロジスティクスを完全買収することで合意したと発表した。ラテンアメリカ市場でのプレゼンスを高めるとともに、港湾ターミナル事業を強化する狙い。買収金額は約10億ドルに上る。
SM SAAMはターミナル運営、物流サービス、引き船事業を手がける企業で、北米、中米、南米で事業を展開している。ハパックロイドは今回の取引でSM SAAMの全ターミナル事業と関連する物流サービス事業を取得。計6カ国のターミナル事業10件を手に入れる。
買収するターミナル事業はコンテナ取扱量が約350万TEU(20フィートコンテナ換算)で、雇用規模は4,000人に上る。
ハパックロイドはターミナル事業を強化しており、9月には伊物流大手スピネッリ・グループの株式49%を取得することで合意した。