軸受大手の独シェフラーは14日、超硬素材の有力企業であるルクセンブルクのセラティジットから軸受部品子会社セラスピン(CERASPIN)を完全買収することで合意したと発表した。産業向け事業を強化する狙い。取引金額は公表しないことで合意した。10-12月期中の買収手続き完了を見込む。
セラスピンはルクセンブルク南部のロウゼに本社を置く企業。同社が製造する高級セラミック製品は、軌道輪ないし軌道盤の間を回転するベアリングの部品である転動体へと加工される。
シェフラーはセラスピン製品の供給を2004年から受け、風力発電機、鉄道、航空・宇宙、医療機器など戦略分野向けの軸受に投入してきた。今回の買収により、成長分野で高付加価値部品のポートフォリオを拡充するとともに、欧州のサプライチェーンを強化する意向だ。