輸入物価の上げ幅3カ月連続で縮小、11月は14.5%に

ドイツ連邦統計局が4日発表した11月の輸入物価指数は前年同月比14.5%増となり、上げ幅は前月の23.5%から大幅に縮小した。上昇率の低下は3カ月連続。直近のピークである8月(32.7%)に比べると半分以下に縮小している。最大の物価押し上げ要因であるエネルギーの上げ幅が緩んでいることが大きい。

エネルギーの上昇率は37.9%となり、前月の84.7%から大幅に縮小した。天然ガスは151.4%から42.7%、石炭は55.0%から51.8%、石油製品は56.0%から41.0%、原油は32.6%から28.8%へとそれぞれ下がった。電力価格は2.8%低下した。エネルギーを除いたベースでは輸入物価の上昇率が9.7%となり、前月を1.9ポイント下回った。

中間財の上げ幅も前月の13.0%から10.3%に狭まった。肥料・窒素化合物は41.8%(前月83.2%)、紙は38.5%(41.2%)、アルミニウムは17.3%(23.5%)となっている。

投資財は7.3%となり、前月を0.6ポイント下回った。機械は8.1%(8.8%)、自動車・自動車部品は7.4%(7.8%)だった。

耐久消費財は9.2%で、前月を1.5ポイント下回った。

非耐久消費財は前月を2.0ポイント下回る12.2%に低下した。食料品は22.7%(25.3%)で、牛乳・乳製品は29.5%(34.4%)、食肉・肉製品は25.8%(27.2%)、動植物性油脂は19.4%(28.6%)だった。

農産物は10.1%で、前月を5.4ポイント下回った。豚は91.9%(92.0%)、卵は57.5%(53.8%)、穀物は18.6%(25.3%)。 コーヒー生豆はマイナス4.5%と下落した。

輸入物価指数は前月比では4.5%低下し、統計開始後最大の下げ幅となった。下落は3カ月連続。エネルギーは16.1%減で、エネルギーを除いたベースでは下げ幅が0.7%だった。

エネルギーの内訳は天然ガスがマイナス23.9%、石炭がマイナス19.5%、石油製品がマイナス11.2%、原油がマイナス2.4%。電力は11.9%上昇した。

11月の輸出物価指数は前年同月を11.6%上回ったものの、上げ幅は前月に比べ1.5ポイント小さかった。全体を最も強く押し上げたのはこれまでに引き続き中間財で、上昇率13.4%を記録。肥料・窒素化合物は43.8%、紙は28.5%に上った。

輸出物価は前月比では0.5%減となり、3カ月連続で低下した。

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