RWE―水素分野で同業エクイノールと戦略協業―

エネルギー大手の独RWEは5日、ノルウェー同業エクイノールと水素分野で戦略パートナーシップを締結したと発表した。独・欧州の脱炭素化を促進するとともに、エネルギー安定供給を確保する狙い。

エクイノールはまず、天然ガスを原料とするブルー水素をノルウェーで生産する。生産能力は2030年までに2ギガワット(GW)を確保。38年までに最大10GWへと拡大する。生産したブルー水素は同社や国営ガス輸送会社ガスコなどが共同敷設予定のパイプラインでノルウェーからドイツへと輸送する。

RWEとエクイノールは同パイプラインに隣接した海域に洋上風力発電パークを設置し、同海域でグリーン水素を製造することも計画している。両社に英シェル、蘭ガスニーを加えた4社はすでに、北海に容量300メガワット(MW)の洋上グリーン水素パークを建設する「アクアセクター」プロジェクトを進めており、これを活用する考えだ。さらなる洋上グリーン水素パークの設置も視野に入れている。

RWEとエクイノールは水素を燃料に使用できるガス発電所を30年までにドイツに建設することも計画している。当初は水素の混合比率が最大50%にとどまり、残りは天然ガスを使用するものの、30年代半ばには水素を100%に引き上げる考え。投入する水素は差し当たりブルー水素となるものの、グリーン水素の比率を徐々に高めていき、最終的には100%グリーン水素へと切り替える。

ノルウェーおよび北海で製造する水素は同発電所のほか、両国の製造業向けにも供給していく。

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