値上げ計画企業3カ月連続で減少、物価の上げ幅は緩やかに鈍化へ

Ifo経済研究所が10日発表した12月のドイツ価格計画指数(DI)は40.3ポイントとなり、前月の46.2ポイント(修正値)から低下した。同指数の下落は3カ月連続で、調査担当者は、生産者・消費者物価の上げ幅は今後、徐々に鈍化していくとの見方を示した。ただ、インフレ率は当面、高止まりするとみている。

Ifoは月例の企業景況感調査の一環として今後3カ月の販売価格見通しを質問している。企業は「値上げする」「据え置く」「値下げする」のどれかを選んで回答。「値上げする」の回答比率から「値下げする」の回答比率を引いた数に季節要因を加味したものが価格計画指数となる。すべての企業が「値上げする」と答えれば同指数は100ポイントとなり、すべての企業が「値下げする」とすればマイナス100ポイントとなる。

12月はすべての部門で数値が低下した。製造は53.5ポイントから42.0ポイント、建設は38.4ポイントから28.3ポイント、流通は50.6ポイントから42.0ポイント、サービスは41.4ポイントから38.1ポイントへと下がっている。

価格計画指数が大幅に低下した業界は製紙で、前月のマイナス10.8ポイントからマイナス28.1ポイントへと下がった。値下げ回答が値上げ回答を上回ったのは同業界だけ。このほかドラッグストア(91.4ポイントから72.0ポイント)、玩具店(94.5ポイントから77.0ポイント)、食料品店(94.7ポイントから83.7ポイント)で下げ幅が大きかった。

飲食店は57.1ポイントから63.4ポイント、衣料品店は32.4ポイントから52.9ポイントへと上昇している。

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