空きポストが埋まらない企業、過去最高の53%に

空席となっているポストが長期間、埋まらない企業の割合がドイツで昨年53%に達し、過去最高を記録したことが、独商工会議所連合会(DIHK)の会員企業アンケート調査で分かった。DIHKは全国の空きポスト数が推定200万件に達し、約1,000億ユーロもの巨額な価値創出の可能性が失われていると指摘。企業の競争力が低下するとともに、DXやGXなどの課題を実行できなくなる恐れがあると警鐘を鳴らした。アンケートは2万2,000社を対象に昨年末に行われた。

空きポストが埋まらない企業の割合は前年(2021年)から2ポイント上昇した。部門別でみると、製造業は5ポイント増の58%と増加幅が特に大きい。サービスも2ポイント増の52%に高まった。建設は8ポイント減の58%、流通は1ポイント減の44%だった。

人材不足は規模の大きい企業で目立っており、雇用規模1,000人以上と200~999人の企業ではともに75%に達した。20~199人では66%、10~19人では51%、1~9人では32%となっている。

人材を確保しやすくするために必要な枠組み条件の改善策については、「役所関係の煩雑な事務手続きの簡素化」との回答が52%で最も多かった。これに「職業教育の強化」が46%、「国外の専門人材・労働力の雇用ハードル引き下げ」が35%で続いた。

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