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2023/2/1

経済産業情報

航空機用燃料電池の開発センター、シュツットガルト空港に設置

この記事の要約

水素燃料電池搭載の航空機を開発するスタートアップ企業H2FLYとシュツットガルト空港は1月30日、オープンイノベーションの開発拠点「ハイドロジェン・アビエーション・センター」を同空港内に設置すると発表した。画期的な構想を […]

水素燃料電池搭載の航空機を開発するスタートアップ企業H2FLYとシュツットガルト空港は1月30日、オープンイノベーションの開発拠点「ハイドロジェン・アビエーション・センター」を同空港内に設置すると発表した。画期的な構想を研究・開発するとともにテストできる環境を企業や研究機関向けに提供する。H2FLYのヨーゼフ・カロ最高経営責任者(CEO)は、「水素を使用し炭素を排出しない電動フライトの全エコシステムの結晶点になる」と意義を強調。様々なパートナーが協業することで、水素燃料電池ベースの航空機の実用化に向け前進することに期待を示した。2024年末の開所を予定している。地元バーデン・ヴュルテンベルク州から助成を受ける。

H2FLYは15年、カロ氏を中心とするドイツ航空宇宙センター(DLR)とウルム大学の技術者5人が設立した企業で、16年に水素燃料電池を用いた第1号機「HY4」の初飛行を行った。定員は4人。離陸時と急上昇時は大量のパワーを必要とすることから、高出力のリチウムイオン電池を使用するものの、それ以外はタンク中の水素と空気中の酸素を反応させて電力を生み出す燃料電池を使用する。今後数年以内に定員40人、航続距離2,000キロメートルの航空機を実現することを目指している。

カロ氏は蓄電池のみの航空機には否定的な立場を取っている。重量とサイズが大きすぎるためだ。重すぎると航続距離が短くなり、場所を取ると座席のスペースが少なくなるというデメリットがある。

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