値上げ計画の企業が4カ月連続で減少

Ifo経済研究所が1月31日に発表した同月のドイツ価格計画指数(DI)は35.4ポイントとなり、前月の40.1ポイント(修正値)から低下した。同指数の下落は4カ月連続。製造、サービス、建設、流通の4部門すべてで数値が下がっており、調査担当者は「インフレのピークを越えたことが改めて確認された」と明言した。ただ、インフレ率は今後数カ月、高止まりするとも述べ、沈静化は緩やかにしか進まないとの見方を示した。

Ifoは月例の企業景況感調査の一環として今後3カ月の販売価格見通しを質問している。企業は「値上げする」「据え置く」「値下げする」のどれかを選んで回答。「値上げする」の回答比率から「値下げする」の回答比率を引いた数に季節要因を加味したものが価格計画指数となる。すべての企業が「値上げする」と答えれば同指数は100ポイントとなり、すべての企業が「値下げする」とすればマイナス100ポイントとなる。

価格計画指数が最も低かった業界はこれまでに引き続き製紙で、マイナス38.0ポイントを記録。3カ月連続でマイナスとなった。値下げ回答が値上げ回答を上回ったのは同業界だけだ。

製造業ではこのほか、化学(11.3ポイント)、食品・飼料(23.9ポイント)、ゴム・樹脂製品(25.3ポイント)などで数値が低かった。金属製造・加工は41.7ポイント、機械は43.0ポイント、自動車は46.8ポイントとなっている。最高は衣料品で73.7ポイント。飲料は上げ幅と数値がともに高く72.4ポイントに上った。

流通とサービスでは、文具販売(86.3ポイント)、食品・飲料販売(85.4ポイント)、玩具販売(78.4ポイント)、旅行(70.2ポイント)、宿泊・飲食(58.2ポイント)などで値上げを計画する企業が増えている。

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