22年輸入高は24%増加、エネルギー高騰で膨らむ

ドイツ連邦統計局が2日発表した2022年の輸入高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで前年比24.3%増の1兆4,881億ユーロと大幅に拡大した。ロシアのウクライナ進攻に伴いエネルギー価格が高騰したことが最大の押し上げ要因。輸出高は14.3%増の1兆5,641億ユーロ(同)だった。貿易黒字幅は760億ユーロで、5年連続の縮小となった。

輸入を地域別でみると、欧州連合(EU)域外からが33.7%増の7,528億ユーロと特に大きく増えた。ユーロ圏は16.1%増の5,061億ユーロ、EUのユーロ非加盟国は15.5%増の2,291億ユーロだった。

輸出はユーロ圏向けが15.1%増の5,976億ユーロ、EUのユーロ非加盟国向けが13.1%増の2,582億ユーロ、EU域外向けが14.1%増の7,083億ユーロとなっている。

比調整ベースの輸出高は1兆5,740億ユーロで、前年を14.1%上回った。輸入高は24.1%増の1兆4,944億ユーロ。貿易黒字は54.5%減の797億ユーロとなり、2000年以来の低水準へと落ち込んだ。

12月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで1,274億ユーロとなり、前月を6.3%下回った。減少は3カ月ぶり。輸入高(同)も6.1%減の1,174億ユーロとなり、4カ月連続で落ち込んだ。

輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏が3.2%、EUのユーロ非加盟国が5.7%、EU域外が9.1%の幅で減少した。最大の輸出先である米国は10.0%減の123億ユーロ、中国も14.2%減の76億ユーロと振るわなかった。

輸入はユーロ圏からが4.9%減、EUのユーロ非加盟国からが4.5%減、EU域外からが7.4%減とすべて落ち込んだ。最大の輸入先国である中国は14.0%減の135億ユーロで、米国は7.3%減の77億ユーロだった。

12月の貿易収支は100億ユーロの黒字となり、黒字幅は前月を8.3%下回った。前年同月比では58.7%増えている。比調整ベースの貿易黒字は97億ユーロで、前年同月を54.0%上回った。

上部へスクロール