ノルディック―グリーン水素事業に参入―

陸上風力発電用のタービンを手がける独ノルディックは3月31日、グリーン水素分野の合弁会社2社を設立したと発表した。風力タービン市場は競争が厳しいことから、安定した経営を保てるようにするため、将来性の高い水素事業に参入する。ホセ・ルイス・ブランコ社長は、「この合弁会社2社により、ノルデックス・グループは水素バリューチェーン分野で早期に体制を構築するとともに、リスクプロフィールの低い分野で事業を展開するという企業戦略を先に進める」と述べた。

グリーン水素プロジェクト会社「ノルデックスH2」を筆頭株主であるスペインの再生可能エネルギー企業アクシオナと設立したほか、水電解槽開発・製造会社「ノルデックス・エレクトロライザーズ」を西ナバラ州立企業ソデナと立ち上げた。

ノルデックスH2は折半出資会社で、アクシオナは6,800万ユーロを投資した。新会社は陸上風力発電でグリーン水素を低コスト生産できる、既存の送電網が存在しない地域で事業を行う。米国やラテンアメリカを念頭に置いている。10年以内に水素を年50万トン生産できるようにする目標で、2027年には最初のプロジェクトを着工する意向だ。グリーン水素の生産・使用に関心のある企業や機関と協業することを想定している。

ノルデックス・エレクトロライザーズでは今後5年間にノルディックとソデナが1,500万ユーロを投資。商業用のプロトタイプ開発と実用化を目指す。

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