銀行の融資縮小が底打ち

企業に対する銀行融資のハードルが低下しているもようだ。Ifo経済研究所が3月のアンケート調査をもとに31日発表したところによると、融資交渉を現在、行っているドイツ企業のうち「銀行が融資に消極的だ」と回答したのは22.7%で、前回の12月(29.9%)に比べ7ポイント以上、低下した。調査担当者は「国際的な銀行数行の混乱はドイツでの融資に影響をもたらしていない」と言い切った。

銀行が融資に消極的だとの回答は、欧州中央銀行(ECB)が金融緩和から引き締めに転換したことで増加し、昨年9月に2017年以来の高水準(24.3%)に達した。12月にはさらに上昇したが、3月の調査では大幅低下に転じた。調査担当者は「企業は新しい金利環境に徐々に慣れてきた」との見方を示した。

業界別でみると、製造業では前回の27.8%から17.3%へと大幅に低下した。サービス業も34.6%から26.5%に下がっている。卸売(15.9%)、小売(22.1%)、建設(26.9%)では大きな変化がなかった。

小規模企業・個人事業者では約40%が融資の確保が難しいと答えた。イベント業界では50%に上っている。

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