ノースボルト、スウェーデンに大型電池工場とR&Dセンター建設

2017/10/27発行 No.616号

記事分類:企業情報 - 部品メーカー

スウェーデンの新興企業ノースボルトは19日、同国北東部のシェルレフテオーに欧州最大規模のリチウムイオン電池工場を建設する計画を発表した。首都ストックホルムの西約100kmに位置するベステルオースには研究開発(R&D)の中核拠点を置く。

新工場は2018年後半に建設を開始する予定。2020年に第1期の工事を終えると、生産能力は年8ギガワット時(GWh)、2023年に全体が完成すると生産能力は年32GWhとなる。R&Dセンターに建設するデモンストレーション用の生産ラインは2018年に建設を開始し、2019年に完成する予定。

ペーター・カールソン最高経営責任者(CEO)によると、新工場とR&Dセンターの用地として、スウェーデンの8つの自治体とフィンランドの2つの自治体が候補に挙がっていた。詳細な調査や協議の結果、工場はシェルレフテオー、R&Dセンターはベステルオースと、別々の拠点に置くことが最適と判断した。

■ 北欧、再生可能エネルギーや原材料の調達に利点

シェルレフテオーは、スウェーデン北部にある原材料・鉱業クラスターの一部であり、プロセス生産やリサイクリング技術で長い歴史もある。電池工場の従業員数は2,000~2,500人を見込んでいる。

R&Dセンターの設置を決めたベステルオースには、電化やプロセスの最適化で世界クラスのエンジニアリング技術やR&D能力を持つスイス重電大手のABBなど、大手企業が拠点を持つ。R&Dセンターに整備するデモンストレーション用の生産ラインは、製品および生産プロセスの最適化や量産化の技術開発に活用する。R&Dセンターの従業員は300~400人を見込んでいる。

ノースボルトのカールソンCEOは、米電気自動車メーカーのテスラモーターズの元幹部。同CEOは2017年3月、英『フィナンシャル・タイムズ(FT)』に、スウェーデンを中心に北欧で建設候補地を探していると明らかにし、北欧では、水力発電や風力発電などの再生可能エネルギーの現地調達が可能であるほか、フィンランドなど現地で電池の原材料となるリチウムやコバルト、ニッケルなどを調達できる利点がある、と説明していた。

なお、ノースボルトのパオロ・セルッティ最高執行責任者(COO)もテスラに勤務していた経歴を持つ。また、ABBは今年9月、ノースボルトとの技術提携を発表した。産業用ロボットやデジタル技術、産業用オートメーション技術分野で協力する。

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