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欧州委がEU・日EPA最終案を採択、英離脱前の発効にめど

2018年4月23日発行 No.195号

欧州委員会は18日、昨年12月に妥結したEUと日本との経済連携協定(EPA)の最終文書案を採択したと発表した。加盟国に文書案を提示し、最終調整に入る。欧州委は日欧の間で隔たりが残る投資分野を切り離したことで、英国がEUを離脱する2019年3月までの発効が可能との見方を示している。米トランプ政権が保護主義的な通商政策を打ち出す中、日欧はEPAを早期に発効させて自由貿易の重要性を訴える狙いがある。

欧州委は6月下旬のEU首脳会議でEPAの正式承認を目指す。日本も同時期に閣議決定する見通しで、7月中旬にブリュッセルで開かれる日欧首脳会議で双方の首脳が署名する。マルムストローム委員(通商担当)は記者会見で「すべての手続きが順調に進めば、年内にも双方の議会での批准手続きを終えることが可能だ」と発言。英国のEU離脱前に発効できるとの見通しを示した。

EPA交渉は昨年7月、関税分野と知的財産保護などのルール分野で大枠合意に達した。しかし、投資紛争の解決制度をめぐって双方の溝が埋まらず、12月に同項目を協定本体から分離して交渉全体の妥結を優先させることで正式合意した。企業と国家の紛争解決制度に関しては、日本側が環太平洋経済連携協定(TPP)などに盛り込まれている「投資家対国家の紛争解決(ISDS)」条項の維持を訴えているのに対し、EU側はISDSに代わるメカニズムとして、常設の投資裁判所の設置を提案している。

全加盟国の議会と一部地方議会の承認および批准手続きが必要な投資分野を本体から分離したことで、EUは欧州議会の批准のみで協定を発効させることが可能になる。また、英国の離脱前にEPAが発効すれば、日英間で離脱後にEPAをベースにした自由貿易協定(FTA)の交渉も進めやすくなる。

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