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2014/7/11

一般・技術・その他 (旧)

ドイツ環境支援協会、カーエアコン用新冷媒の導入でVWを警告

この記事の要約

ドイツ環境支援協会(DUH)はこのほど、独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)がカーエアコンに使用する冷媒として安全性の問題が議論されている「R1234yf」の導入を計画しているとして警告し、同社に安全な二酸化炭素(C […]

ドイツ環境支援協会(DUH)はこのほど、独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)がカーエアコンに使用する冷媒として安全性の問題が議論されている「R1234yf」の導入を計画しているとして警告し、同社に安全な二酸化炭素(CO2)を冷媒として採用する具体的なスケジュールを打ち出すよう勧告した。メディア報道によるとVWはCO2の冷媒を段階的に導入していく方針に変わりはないが、欧州連合(EU)では2017年1月1日から地球温暖化係数(GWP)が150以下の冷媒を使用する義務がすべての新車に適用されるため、何らかの対応をせざるを得ないとの見解を示している。

EUではGWPが150以下の冷媒を使用する義務が2011年1月以降に型式認定を取得したモデルに適用されており、2017年以降はすべての新車に適用が拡大されることになっている。現時点でGWP150以下の基準を満たすカーエアコン用冷媒は「R1234yf」のみだが、独自動車大手のダイムラーは独自に実施した安全性能試験の結果、新冷媒「R1234yf」は発火する恐れがあることが分かったとして、採用を見合わせる立場を表明。現在もEUでは使用が認められていない環境負荷の高い従来の冷媒「R134a」を使用している。

VWも現在、GWPが150を超える「R134a」を使用しているが、2011年以前に型式認定を取得したモデルを生産しているため問題は発生しておらず、将来はCO2を冷媒として採用する立場を表明していた。しかし、メディア報道によると同社では2017年1月までにCO2 を冷媒とするモデルの生産の見通しが立っておらず、「R1234yf」の使用も視野に入れた対応を模索しているもようだ。

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