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2015/7/17

一般・技術・その他 (旧)

VW、自動運転による駐車技術の開発プロジェクトに参加

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)はこのほど、ドイツのボルフスブルクで駐車場での自動運転による駐車システムの開発プロジェクトに投入する電気自動車を公開した。同プロジェクトは、スイスのチューリッヒ工科大学が主導する交 […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)はこのほど、ドイツのボルフスブルクで駐車場での自動運転による駐車システムの開発プロジェクトに投入する電気自動車を公開した。同プロジェクトは、スイスのチューリッヒ工科大学が主導する交通分野の二酸化炭素(CO2)排出量削減を目指すプロジェクト「Vチャージ(V-Charge)」の一環として実施するもので、利用客が駐車場の入口に車両を停車すると後は自動運転で駐車することができ、帰りはスマートフォンのアプリを通して駐車場の出口まで車両を呼び出せるシステムを開発している。

VWは「e‐ゴルフ1」をベースにした車両を投入する。広角レンズを付けたカメラ4台、3Dカメラ2台、超音波センサー12個、デジタル地図データ、車車間通信や車とインフラ設備の間の情報交換などを可能にするCar2Xコミュニケーション技術などを装備している。

■ GPS使用せずに自動運転

駐車場の入口に停車した車両は、自動運転により駐車スペースを探し、電気自動車であれば充電設備のある駐車スペースを手配する仕組み。充電は、充電器が埋め込まれた駐車スペースに停車すると非接触式で行われる。車両は充電を終えると、他の電気自動車が充電できるように別の場所へ移動する。

車載カメラや超音波センサーで歩行者や自転車、その他の車両などを認識できるため、駐車場を完全に無人化しなくても自動運転技術を利用できる。全地球測位システム(GPS)を使用せずに屋内で位置情報を把握し、駐車スペースを計測し、周囲の環境を認識する。

同プロジェクトにはチューリッヒ工科大学、VWのほか、ドイツのブラウンシュヴァイク大学、英国のオックスフォード大学、イタリアのパルマ大学、独自動車部品大手のボッシュ、独自動車大手も参加している。

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