仏自動車大手のPSAグループは8月1日、米自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)の欧州子会社オペル・オートモーティブの買収手続きが完了したと発表した。金融事業GMファイナンシャルの欧州事業の買収に関しては手続きが進行中で、2017年下半期の完了を見込んでいる。オペルは1929年から88年間の長期に渡りGMの傘下にあったが、1999年から18年に渡り赤字が続いていた。PSAは2020年までにオペルの黒字転換を目指す。オペル/ボクソールの経営陣は100日以内に将来の事業計画を策定する。
PSAはオペルと英国ブランドであるボクソールの買収により、欧州市場のシェアが17%に拡大し、独フォルクスワーゲン(VW)・グループに続く欧州2位の自動車メーカーとなる。PSAグループは現在、プジョー、シトロエン、DSの3ブランドを展開しており、オペルとボクソールのブランドが加わることになる。
PSAはオペル/ボクソールに対し、2020年までに経常利益率で2%、2026年までに6%を達成する目標を掲げる。また、2020年までにフリーキャッシュフローの黒字化も求めている。また、PSAは今回の買収による規模拡大で、調達、生産、研究開発分野での相乗効果に期待しており、2026年までに年17億ユーロの相乗効果を得られると見込んでいる。
PSAグループとGMは2017年3月、PSAグループがGMの欧州子会社オペル/ボクソールおよび金融事業GMファイナンシャルの欧州事業を買収すると発表した。