英政府コロナ感染防止の新対策発表、イングランドで3段階の規制導入

英国のジョンソン首相は12日、国内で新型コロナウイルス感染が再拡大していることを受けて、イングランドで新たな感染防止策を導入すると発表した。各地域の感染リスクを「中程度」「高い」「非常に高い」の3つに分類し、リスクの高さに応じた営業規制などを導入する。

「中程度」に分類された地域では、パブ、レストランの夜10時以降の営業、6人以上の集まりを禁止するといった既存の規制が適用される。「高い」地域では、これに加えて異なる家族のメンバーが屋内で接触することが禁止される。

「非常に高い」に分類された地域では、食事を提供しないパブが閉鎖される。地元当局の判断で、カジノやスポーツジム、レジャー施設なども閉鎖できる。これまでにリバプール、ランカシャー州が指定された。

首都ロンドンは当初、「中程度」に指定されていたが、16日からヨーク、エセックス州、サリー州エルムブリッジ、カンブリア州バロー・イン・ファーネス、ノースイースト・ダービシャー、チェスターフィールド、ダービシャー州アーウォッシュとともに「高い」に引き上げられた。

英国では夏に新型コロナ感染者が減っていたが、9月以降に急増しており、ジョンソン首相によると入院患者は全土でロックダウン(都市封鎖)が開始された3月23日より多い状況にある。このため、感染が広がりやすい冬を前に、新たな規制を導入することを決めた。12日に公表された政府の専門家委員会の3週間前の議事録によると、同委員会は感染増加を深刻に受け止め、短期間のロックダウン再実施を含めたより厳しい規制の導入を勧告していた。しかし、政府は経済・社会活動の制限をできる限り抑えるため、各地域の状況に応じた3段階の規制にとどめた。

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