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2022/6/24

テクノロジー・トレンド

ルノー参加のソフトウエア・リパブリック、最初の中間目標を提示

この記事の要約

仏自動車大手のルノー・グループは17日、持続可能なモビリティソリューションの実現と発展に向けたオープンな事業協力組織(エコシステム)「ソフトウエア・リパブリック」の取り組みにおける最初のマイルストーン(中間目標)を提示し […]

仏自動車大手のルノー・グループは17日、持続可能なモビリティソリューションの実現と発展に向けたオープンな事業協力組織(エコシステム)「ソフトウエア・リパブリック」の取り組みにおける最初のマイルストーン(中間目標)を提示した。15日から19日までパリで開催された欧州最大のスタートアップ・コンファレンス「Viva Technology 2022」において発表した。これにより産官学のさらなる関係構築や連携強化が可能になるという。

提示された主なマイルストーンの事業は以下の4つ。

◇コネクテッドカーのサイバーセキュリティ能力を向上させる「検知と応答」(detect & respond)ソリューションの開発。人工知能(AI)と機械学習(ML)を採用したソリューションは2025年以降に発売されるルノーのモデルに導入される。

◇車の流れをモデル化するツールの開発。地域ごとの交通事情やインフラの状態、安全性のデータの提供を通じ、交通インフラの修理や整備費用の最適化につなげる。すでに試験事業が仏中央部のコレーズ県で開始されている。

◇電動車向け充電インフラの統合的な運用に向けた、インテリジェントで安全な双方向充電ステーションの共同開発事業。具体名や内容は今年末までに発表する。

◇サイバーセキュリティの需要に応えるための訓練プログラム。ソフトウエア・リパブリックの枠内で実施するものと、仏国内の専門教育機関と協力して行う2つのプログラムを用意する。どちらも9月から開始する予定。

このほか、ソフトウエア・リパブリックの活動促進と、今年3月設立のインキュベーション(創業支援)事業を監督するための外部組織「GIE(経済的利益団体)」の創設も発表された。

ソフトウエア・リパブリックはルノーのほか、仏ITサービス大手のアトス、仏ソフト大手のダッソー・システムズ、仏防衛・電子機器大手のタレス、仏通信最大手のオレンジ、欧州半導体最大手の仏・伊系企業STマイクロエレクトロニクスの6社が参加している。2025年までに、10の新製品およびサービスの提供開始と、50以上のスタートアップの育成などを目指している。

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