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2010/5/21

企業情報 - 部品メーカー

独レオニ、ルーマニアの旧アルコア工場を買収

この記事の要約

ワイヤーハーネス大手の独レオニはこのほど、同業のアルコア・フジクラが保有していたルーマニア西部のベイウシュ工場を、米投資ファンド「プラチナ・エクイティ」から買収したと明らかにした。買収額は公表していない。レオニは、同工場 […]

ワイヤーハーネス大手の独レオニはこのほど、同業のアルコア・フジクラが保有していたルーマニア西部のベイウシュ工場を、米投資ファンド「プラチナ・エクイティ」から買収したと明らかにした。買収額は公表していない。レオニは、同工場の買収で年500万ユーロの増収が見込めるとしている。

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レオニは同工場の現従業員375人を継続雇用する。同社は昨年、仏ルノー傘下で戦略低価格車「ロガン」を生産するルーマニアの自動車メーカー・ダチアに製品を供給していた同国南部のミオベニ工場を閉鎖、従業員約220人を解雇したばかり。だが、欧州自動車市場全体が回復しつつあり、最近トラックメーカー2社からバッテリーと車台用のワイヤーハーネスを新たに受注したことから買収を決めた。ベイウシュ工場は当面、この新規受注分を生産するが、将来的に生産能力を拡大することも視野に入れているという。

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レオニはルーマニアではベイウシュのほか、アラド、ビストリツァ、ピテシュティに工場を構える。2008年の国内売上高は2億ユーロに上り、ワイヤーハーネスで国内大手の1社となっている。

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一方、アルコア・フジクラはベイウシュ工場を2006年5月に稼働、チェコ工場の生産の一部を同工場に移管する計画も発表していたが、昨年になってこの計画を断念。世界的な生産体制再編の一環で、同工場をプラチナ・エクイティに売却していた。ルーマニアのワイヤーハーネス業界では、住友電装も昨年初めに国内3工場で550人を削減したものの、今年2月にはフネドアラ県ブラドに新工場を開設、新規に200人雇用するなど急展開が続いている。

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