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2011/10/28

企業情報 - 自動車メーカー

サーブ、中国企業の出資計画が暗礁に

この記事の要約

経営再建を目指すスウェーデンの高級車メーカー、サーブの前途に暗雲が漂ってきた。同社の親会社である蘭スウェディッシュ・オートモビル(旧スパイカー・カーズ)は21日、中国企業2社によるサーブへの出資計画が暗礁に乗り上げたこと […]

経営再建を目指すスウェーデンの高級車メーカー、サーブの前途に暗雲が漂ってきた。同社の親会社である蘭スウェディッシュ・オートモビル(旧スパイカー・カーズ)は21日、中国企業2社によるサーブへの出資計画が暗礁に乗り上げたことを明らかにした。

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スウェディッシュ・オートモビルは7月、中国の自動車メーカーの青年蓮花汽車集団と自動車販売大手の厖大汽貿集団にサーブの株式53.9%を2億4,500万ユーロで譲渡することで基本合意した。しかし青年蓮花汽車集団と厖大汽貿集団はその後、基本合意した時から状況が変化していることを理由に、サーブを名目的な金額で完全買収することを提案してきた。スウェディッシュ・オートモビルはこの提案を拒否するとともに、基本合意の内容を履行する意思を確認するよう中国側に求めたが、これまでのところ反応はないという。ただ、協議は今後も続ける方針という。

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スウェディッシュ・オートモビルはまた、サーブの会社更生手続きを進めてきた管財人のガイ・ロフォーク弁護士がスウェーデン西部のベーシュボリ裁判所に更生手続きを中止し、会社清算に切り替える手続きを申請したとことを明らかにした。ロフォーク氏は裁判所に提出した文書の中で、青年蓮花汽車集団と厖大汽貿集団からの資金提供の目途が立っていないことに言及。「サーブの経営状態を考えると、他の解決策を模索する時間はなく、現状では再建手続きを継続できる状況にない」と清算手続き申請の理由を説明している。スウェディッシュ・オートモビルは、同申請に対して異議を申し立てており、更生手続きの継続と管財人の交代を裁判所に求めているという。

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