マツダがロシアから撤退、合弁株を現地同業に1ユーロで譲渡

マツダは10日、ロシア合弁の株式を売却し、同国から完全撤退すると発表した。ウクライナ戦争の長期化に伴い事業の見通しが立たなくなっていることが理由。すでに3月に合弁会社のウラジオストク工場への部品供給を取りやめ、4月下旬までに同工場の操業も停止していた。

合弁会社マツダ・ソラーズ・マヌファクトゥリング・ルース(MSMR)の株式50%を共同出資者の現地同業ソラーズ(Sollers)に1ユーロで譲渡する。これにより約120億円の特別損失を計上する。契約にはマツダが3年以内に出資持ち分を譲渡価格で買い戻せるオプション権が含まれる。

マツダとソラーズは2012年にウラジオストク工場の運営を開始した。年間5万台の生産能力を持つ同工場ではSUVのマツダ「CX-5」、セダン「Mazda 6」のほか、ソラーズブランド車を製造してきた。マツダの2021年の同国市場シェアは1.8%。

日本の自動車メーカーではすでにトヨタと日産がロシアからの撤退を決めている。

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