英で野菜不足深刻化、スーパーは販売制限も

英国のスーパーマーケットで、トマトなど輸入に頼る野菜類が極度に不足している。主要調達先の南欧、北アフリカで天候不順の影響で収穫が大きく落ち込んでいるためだ。大手2社は対象品目の販売制限を開始した。

スーパー大手アズダは21日、トマトやピーマン、キュウリ、レタス、ブロッコリー、カリフラワーなどの販売を1人3個に制限する措置を導入したと発表。同業モリソンズも追随し、22日からトマト、キュウリ、レタス、ピーマンの販売を同2個に制限した。

業界団体の英小売協会(BRC)によると、英国では多くの野菜の輸入依存度が高く、輸入が占める割合はトマトが95%、レタスが90%に上る。スペイン、モロッコなどが主な供給国だ。

これらの地域で昨年11、12月の天候不順で収穫が激減したほか、英国内の野菜の温室栽培がエネルギー価格高騰の影響で停滞していることもあって、スーパーは入荷が急減。とくにトマトは品薄が深刻だ。ソーシャルメディア上では野菜の棚が空っぽとなっている画像があふれている。

BRCによると、品薄が今後数週間は続く見込みだ。

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