2014/12/15

EU産業・貿易

EUの大型投資計画、候補事業のリスト発表

この記事の要約

欧州委員会は9日、EUの景気浮揚策の柱として打ち出した大型官民投資計画の対象となるプロジェクトの候補を発表した。対象は約2,000件で、総額1兆3,000億ユーロに上る。EUは候補を絞り込んで、投資対象のプロジェクトを最 […]

欧州委員会は9日、EUの景気浮揚策の柱として打ち出した大型官民投資計画の対象となるプロジェクトの候補を発表した。対象は約2,000件で、総額1兆3,000億ユーロに上る。EUは候補を絞り込んで、投資対象のプロジェクトを最終決定する。

同投資計画は11月に発足した新欧州委の看板政策。域内の景気回復を後押しするのが目的で、ユンケル委員長が中心となってまとめ、11月末に概要を発表していた。EU予算と欧州投資銀行(EIB)の拠出で210億ユーロ規模の「欧州戦略投資基金(EFSI)」を創設し、同基金を元手にEIBが市場で資金を集めて630億ユーロまで増強する。これを使って投資リスクの一部を保証し、民間企業が投資を行いやすい環境を整えることで、2015~17年の3年間で総額3,150億ユーロ以上の新規投資を呼び込むことを目指す。

投資の対象として想定しているのは交通、エネルギー、通信、教育、研究開発などのインフラ整備。EFSIを運営するEIBと欧州委による作業部会が選定する。今回発表された候補事業は加盟国が提出したもので、リストには独フランクフルト空港の拡張、スペイン領カナリア諸島とブラジルを結ぶ光海底ケーブル敷設、ポーランドとバルト3国を結ぶ高速鉄道網の敷設などが含まれている。欧州委によると、うち5,000億ユーロ相当のプロジェクトは向こう3年以内に実施可能な状況にあるという。

欧州委は2015年半ばのEFSI始動を目指している。同投資計画はEU28カ国が9日に開いた財務相理事会で支持され、18~19日の首脳会議で正式承認される見込みだ。