欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/9

西欧

RWE、採掘子会社売却を強行

この記事の要約

独エネルギー大手のRWEは2日、石油・天然ガス採掘子会社RWE DEAをロシア系投資会社レターワンに売却する手続きを完了したと発表した。同取引をめぐっては英政府が反対していたが、強行実施した。 RWEは昨年3月、DEAを […]

独エネルギー大手のRWEは2日、石油・天然ガス採掘子会社RWE DEAをロシア系投資会社レターワンに売却する手続きを完了したと発表した。同取引をめぐっては英政府が反対していたが、強行実施した。

RWEは昨年3月、DEAをレターワンに売却することで合意した。ドイツ政府とEUの欧州委員会は取引を承認したものの、英政府は昨秋、対ロシア制裁がレターワンや同社のオーナーであるミハイル・フリードマン氏に将来、適用されると、DEAが英国で行う採掘事業に支障が出るとして反対の意向を示していた。

RWEとレターワンはこれを受けて1月中旬、◇レターワンは買収から数年間はDEAの英事業を他の事業と分離して運営する◇取引成立後1年以内にレターワンやフリードマン氏に対する制裁が発動された場合、RWEはDEAの英事業を買い戻す――ことで合意。英国政府の意向に歩み寄った。英政府は2月28日、なおも懸念を表明し、DEAの英事業を第3者に売却することを要求したが、これを無視して売却手続きを進めた。