2015/11/23

西欧

VWが実物投資を削減、EVやデジタル分野は拡大

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は20日、2016年の実物投資を削減すると発表した。排ガス不正問題の発覚を受けて今後、巨額の支出が避けられなくなっているためで、最大でも約120億ユーロに抑える考えだ。同投資の削減 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は20日、2016年の実物投資を削減すると発表した。排ガス不正問題の発覚を受けて今後、巨額の支出が避けられなくなっているためで、最大でも約120億ユーロに抑える考えだ。同投資の削減はリーマンショック直後の09年以来で、7年ぶり。中国事業の投資は現地合弁会社が行うため、今回の削減方針の対象となっていない。

VWは毎年11月、次年度以降の5カ年の投資計画を発表している。昨年11月に公表した15~19年の実物投資予算は643億ユーロで、年平均はおよそ130億ユーロだった。これを基準にすると来年は約10億ユーロ減少することになる。

経営陣は個々の投資計画をすべて見直し、緊急性のないものは中止ないし先送りする意向で、本社所在地ヴォルフスブルクの新デザインセンター建設計画は延期。約1億ユーロのコストを削減する。このほか、◇メキシコの塗装工場建設の再検討◇VWブランドの大型高級車「フェートン」の次世代モデル(電気自動車=EV=)の導入延期――も明らかにした。

一方、今後の競争のカギを握るEVや自動運転などの分野では投資額を増やす意向で、エンジンに代わる駆動装置向けは約1億ユーロ上乗せする。特にVWブランド乗用車、アウディ、ポルシェでそうした駆動装置の開発を強化していく。

中国合弁はVWの子会社でないことから、VWのグループ投資計画の対象となっていない。同合弁の16年の投資額はこれまでの計画通り約44億ユーロになるという。資金は合弁会社が独自に捻出する。