英GSKとグーグル系企業、生体電子工学で合弁

英製薬大手のグラクソ・スミスクライン(GSK)は1日、米グーグル系のライフサイエンス企業ベリリー・ライフサイエンシズ(旧グーグル・ライフサイエンシズ)とバイオエレクトロニクス(生体電子工学)技術を活用した医療機器を開発する合弁会社「ガルバーニ・バイオエレクトロニクス」を設立することで合意したと発表した。

ガルバーニ・バイオエレクトロニクスの出資比率はGSKが55%、グーグルの持ち株会社であるアルファベットの子会社ベリリーが45%。本社は英国にあるGSKの研究開発(R&D)拠点に置く。米サンフランシスコに第2のR&D拠点を置く。

バイオエレクトロニクスは「バイオテクノロジー」と「エレクトロニクス」を組み合せた言葉。ガルバーニ・バイオエレクトロニクスは、神経細胞が伝達する電気信号の不調を修正する超小型のインプラント型医療機器の開発に取り組む。関節炎、喘息、高血圧、糖尿病といった慢性疾患の治療への応用が期待される。

同社が開発を目指すのは、消費電力が小さい米粒サイズの機器。2023年頃の認可申請を目標に据える。GSKとベリリーは7年間で5億4,000万ポンド(約6億4,000万ユーロ)を投資する計画だ。

GSKは2012年から同分野の研究に取り組んでいる。同社の医療分野のノウハウとベリリーが持つ超小型電子機器の技術を持ち寄り、研究開発を進める。

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