2014/6/2

西欧

伊政府がスイス製薬大手2社に損害賠償請求、眼病治療薬めぐる談合問題で

この記事の要約

イタリアの保健省は5月29日、スイス製薬大手のノバルティスとロシュが談合して安価な眼病治療薬が出回るのを阻止したとされる問題で、両社に12億ユーロの損害賠償を請求すると発表した。独禁当局の課徴金支払い命令に続く制裁措置と […]

イタリアの保健省は5月29日、スイス製薬大手のノバルティスとロシュが談合して安価な眼病治療薬が出回るのを阻止したとされる問題で、両社に12億ユーロの損害賠償を請求すると発表した。独禁当局の課徴金支払い命令に続く制裁措置となる。

問題となっているのは、ノバルティスが開発し、ロシュと販売提携している加齢黄斑変性(AMD)治療薬「ルセンティス」と、ロシュの抗がん剤「アバスチン」。アバスチンはAMD治療にも有効とされている。

伊独禁当局は3月、両社がAMD治療で安価なアバスチンが広く利用され、より高価なルセンティスの販売が減るのを防ぐため、2012年から共謀し、不当な手段で医師にアバスチンを処方しないよう働きかけていたのは反競争的行為に当たるとして、両社に総額1億8,250万ユーロの制裁金支払いを命じた。

保健省の今回の措置は、これとは別に、高価なルセンティスが処方されたことで公的医療システムが被った損害の補償を求めるものだ。

両社は談合を否定するとともに、ルセンティスとアバスチンの効能は異なると主張し、独禁当局の制裁を不服として提訴する構えを示している。ロシュは同日発表した声明で、保健省の損害賠償請求に関して、正式な通知はないとしながらも、「賠償請求に根拠はなく、到底受け入れることはできない」とコメントした。