欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/7/14

東欧・ロシア・その他

商船三井、北極海航路の定期運航開始

この記事の要約

商船三井は9日、2018年からロシアのヤマル半島産の液化天然ガス(LNG)を北極海経由で輸送すると発表した。中国海運との合弁で実施するもので、北極海航路の商業運航は世界初という。 欧州向けは通年、東アジア方面は氷が減る6 […]

商船三井は9日、2018年からロシアのヤマル半島産の液化天然ガス(LNG)を北極海経由で輸送すると発表した。中国海運との合弁で実施するもので、北極海航路の商業運航は世界初という。

欧州向けは通年、東アジア方面は氷が減る6~10月のみ運行する。所要日数は欧州向けで約11日、東アジア向けで18日となる見通し。年間輸送量は約300万立方メートルに上る。

同航路向けの砕氷運搬船3隻は大宇造船海洋に発注した。「アイスクラス」と呼ばれる寒冷地向けの特別仕様で、氷厚2.1メートルまで単独航行が可能だ。発注規模は約1,000億円に上る。

北極海は地球温暖化で海氷・流氷が減少し、航行可能な時期が延びている。日本・欧州間の所要時間はスエズ運河経由だと約29日だが、北極海を通れば10日ほど短縮できるとみられる。商船三井では、今回の定期運行を通じて北極海航行のノウハウを蓄積し、将来の事業拡大に役立てたい考えだ。