EUは5月26日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて実施してきたマスクなど個人防護具(PPE)の輸出規制を解除した。EU内でPPEの増産が進み、域内の医療従事者などに十分に供給できる体制が整ったため、制限措置は不要と判断した。
EUは3月15日、マスク、眼の防護具、医療用ガウンといったPPEが域内の医療従事者や生活・社会維持のため必要な業種の労働者に行き渡らない事態を回避するため、輸出制限を導入。加盟国のメーカーが域外に輸出する場合に各国の認可が必要となった。
4月に制限を緩和し、マスクなど一部の品目に対象を絞り込んだほか、EUに加盟していない西バルカン諸国については輸出規制を解除していた。
欧州委員会によると、過去1カ月間に受け付けた輸出許可申請は1,300件以上で、うち95%が承認されたという。