シーメンス、発電設備部門を9月に上場

独シーメンスは5月26日、発電設備部門の新規株式公開(IPO)を9月28日に実施すると発表した。経営資源を「スマート・インフラ」「デジタル・インダストリー」「モビリティ(鉄道車両)」に絞り込む戦略に基づく措置。7月9日の臨時株主総会で正式決定する。

同社は昨年5月に打ち出した組織再編計画で、エネルギー部門の分離・上場方針を打ち出した。火力発電設備事業と風力発電設備子会社シーメンス・ガメサを新会社に移管したうえで、IPOを実施するというもので、新会社の過半数株をシーメンス株主に配当として提供する。

シーメンスは今回、自社の株主に新会社の株式55%を提供することを明らかにした。シーメンス株2株に新会社の1株を割り当てる。IPO後も出資比率を速やかに引き下げていく考えで、1年~1年半以内に保有株を大量に放出する意向だ。連結対象から除外する。

新会社はガス・蒸気タービンから発電機、変圧器、コンプレッサー、風力発電タービンまでの幅広い製品とサービスを手がける企業となる。従業員数は9万1,000人。2019年9月通期の売上高は290億ユーロで、営業利益(EBITA、調整済み)は13億ユーロに上った。

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