イベルドローラが洋上風力発電で日本参入、マッコーリー傘下のアカシア買収

スペインの電力大手イベルドローラは17日、オーストラリア最大の投資銀行マッコーリー・グループと提携し、日本の洋上風力発電市場に参入すると発表した。日本で再生可能エネルギー事業を展開するマッコーリー傘下のアカシア・リニューアブルズを買収し、参入の足掛かりとする。

アカシアはマッコーリーの日本における再エネ関連の事業開発プラットフォームで、現在、日本で2件の風力発電事業を進めている。2028年の運転開始を目指しており、総出力は1.2ギガワット(120万キロワット)。他に国内で4件のプロジェクトを計画しており、総発電量は2.1ギガワットに上る。

イベルドローラはアカシアの取得後、マッコーリー傘下のグリーンインベストメントグループ(GIG)と折半出資の合弁事業を立ち上げ、成長が見込まれる日本市場で最大3.3ギガワットの洋上風力発電プロジェクトを進める。

アカシアの買収金額は公表されていないが、イベルドローラは2020年に100億ドルを投じて再エネ事業やスマートグリッド(次世代送電網)事業を強化する戦略を打ち出しており、今回の取引もその一環と説明している。同社は風力発電のグローバルリーダーであり、既に英国とドイツで洋上風力発電所を運営しているほか、フランスや米国などでも合わせて15ギガワットの開発を計画している。

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