フォルクスワーゲン、初の環境債を発行

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は16日、環境債(グリーン・ボンド)を発行した。同社が環境債を発行するのは初めて。二酸化炭素(CO2)の排出量を差し引きでゼロにするカーボンニュートラルを2050年までに実現するという目標実現に向けた取り組みの一環と説明している。ドイツでは競合ダイムラーや化学大手BASF、独政府が環境債を今年、初めて発行するなど、資金調達の手段として環境債が重要性を増している。

VWは償還期間8年と12年の環境債を計20億ユーロ発行した。利率はそれぞれ年0.875%、1.25%。国際的な投資家と環境債を専門とする投資家の需要が旺盛だったという。

今回調達した資金は電気自動車(EV)専用プラットフォーム「MEB」とEV「ID.3」「ID.4」のプロジェクトに投入する。投資対象には電池も含まれる。

VWは環境債の透明性を確保するため、調達した資金の用途と環境効果に関するレポートを毎年、発表する。今回発行した環境債は英国の国際的な非営利団体クライメイトボンド・イニシアチブ(CBI)の認証を受けている。

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