欧州自動車工業会(ACEA)が18日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の2021年の新車乗用車の販売(登録)台数は970万192台となり、前年から2.4%減少した。半導体不足に伴う生産制約が響き、新型コロナウイルス感染拡大を受けて過去最低だった前年を下回った。(表参照)
コロナ禍の影響で低迷していたEUの新車販売は21年3月から復調し、4カ月連続で伸びていた。しかし、サプライチェーンの混乱に伴う半導体不足により、7月から悪化。12月は前年同月比22.8%減で、6カ月連続でマイナスとなった。
通年の販売台数はコロナ禍前の19年を約330万台下回る水準。主要市場ではドイツで半導体不足の影響が特に大きく、10.1%減と大きく落ち込んだ。フランスは0.5%増、イタリアは5.5%増、スペインは1.0%増だった。
欧米の主要メーカーは、BMWを除いて低迷。最大手フォルクスワーゲン(VW)は4.8%減だった。日本勢はトヨタが9.1%増、マツダが2.5%増、と健闘したが、日産が17.7%、三菱が27.0%、ホンダが24.2%の幅で減った。
EU26カ国に英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は1.5%減の1,177万4,885台。英国は1.0%増の164万7,181台だった。