オーストリア・オーバーエースターライヒ州政府のストラスキー原発問題担当委員は1月24日、チェコの原発は不測に事態に対する備えが不十分であるとの見解を示した。
\ストラスキー委員は、南ボヘミアのテメリンと南モラビアのドコバニの両原発について、チェコ原子力安全局(SUJB)が欧州委員会に提出したストレステストの結果報告書を分析。両原発が「設計基準を超える事故に対する備えがなく、提案されている対策は非現実的だ」と批判し、メルトダウンのような最も深刻な事態が発生すれば、周辺地域の放射能汚染は避けられないと指摘した。
\チェコの環境団体は、SUJBが行ったストレステストは、EUが求めている航空機の墜落事故を想定した分析がなく、内容的に不十分だと批判している。一方、原発を運営する国営電力会社CEZは結果報告書を受けて、「両原発は堅牢であり、極度の自然災害にも耐えうる」とコメントした。
\欧州委は加盟国から提出されたストレステストの報告書の内容を精査し、今年半ばに最終結果を公表する予定だ。
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