コーヒーブレイク

ジャーナリスト殺人の主犯は誰?~スロバキア

スロバキアのジャーナリスト、クチアク氏とその婚約者が今年2月、銃殺体として見つかった事件で、9月27日に4人の容疑者が逮捕された。スロバキア検察庁が今月1日に明らかにしたところによると、逮捕されたのは実行犯のトマーシュ・ […]

早起きの国~チェコ

チェコの朝は早い。バビシュ内閣の記者会見は6時に始まる。労働者は6時、公務員は7時、中小企業では8時の始業が一般的だ。9時から仕事をするのは銀行業など一部で、チェコの被用者の10%に過ぎない。 世論調査では、大多数が始業

大統領ドキュメンタリー~ロシア

この9月からロシア国営放送で新番組「モスクワ・クレムリン・プーチン」の放送が開始された。毎週日曜夜9時から1時間、プーチン大統領の「素顔」を伝えるもので、「慈愛に満ち、責任感にあふれ、元気はつらつ」な大統領の、「忙しく、

反政府ナンバー~ルーマニア

政府与党・社会民主党(PSD)の主導する「汚職合法化」司法改革に国民がたびたび大きな抗議集会を開いているルーマニア。先月10日にはブカレストの10万人規模のデモで参加者と治安警察が衝突して多数のけが人が出たため、ニュース

金のエルドアン

エルドアン大統領は、トルコ移民の多いドイツでも対立の種となっている。今回はヘッセン州の州都であるヴィースバーデンで開催された隔年芸術祭「ビエナーレ」が舞台となった。今年のテーマ「バッド・ニュース(悪い報せ)」に沿い、芸術

プラハの5日間~チェコ、スロバキア

チェコスロバキア(当時)の民主化運動「プラハの春」がソ連を中心とするワルシャワ条約機構軍に弾圧された「チェコ事件」から、今月20日で50年が経過した。ドイツのノーベル賞作家ハインリヒ・ベルの息子、レネ・ベル氏(70)はこ

びっくり少数言語~ロシア

ロシアで話される少数言語は数知れない。それだけあって、なかなか個性的な言葉もある。全国共通のロシア語は、日本語の格助詞「がのにを」に当たる「格」が6つあり、習得が難しいといわれるが、そのロシア語が足元にも及ばない言葉があ

若者の3割が「移住希望」~ロシア

ロシアでは外国への移住を希望する若者が多い。国営世論調査会社のVTsIOMの調べによると、18~24歳の31%が「移住したい」と思っている。ウクライナ紛争でナショナリズム意識が高まった2014年に比べると10ポイントも上

ロシアは夢の国

外国へ移住するロシア人は多いが、ロシアへ移住する外国人も多いことをご存じだろうか。特に、中央アジアの旧ソ連諸国の人々にとって、ロシアは成功のチャンスを秘めた「夢の国」だ。 25歳のキルギス人、アイダイ・カニベコヴァさんは

大統領のユニフォームと民族主義~クロアチア

サッカー世界選手権(W杯)の決勝戦。負けたクロアチアチームの選手を慰め、その健闘をたたえるコリンダ・グラバルキタロヴィッチ大統領の姿はクロアチア国民の「母」を印象付けた。数週間前からW杯フィーバーを率い、フェイスブックで

W杯と北欧の不安~ロシア

フランスの優勝で終わった今年のサッカー世界選手権(W杯)だが、北欧では観客を装った移民がロシアを経由して不法入国するのではという懸念が高まっていた。W杯期間中は観戦目的であればビザなしでロシアに入国できたためだ。実際にロ

優等生のEU離れ~チェコ

旧共産圏の国の中でも目覚ましい経済発展を遂げたチェコ。そんなチェコで、欧州連合(EU)離れが進んでいる。反動としてロシアに親近感を覚える人が増え、同国の立ち位置が微妙になってきた。 チェコは1968年のプラハの春、89年

過疎地の老人医療~ブルガリア

多くの医師がより良い労働条件を求めて西欧に移住するブルガリアだが、そんな中でも国にとどまり、ボランティアで過疎地の老人を診療する医師らがいる。もうすぐ医学部を卒業するシェイプ・パネフさんもそんな一人だ。 ある日曜日、パネ

介護人材が流出~ポーランド

ポーランド介護業界の人手不足が深刻化している。ワルシャワ郊外で老人ホームを経営するイヴォナ・シチェパニアクさんによると、5年前の開所時には簡単だったポーランド人の採用が、今では不可能な状況という。その理由は「出稼ぎ」だ。

牛の不法入国~ブルガリア

セルビア国境に近いブルガリアのコピロフツィ村で農家を営むハララムピエフさんはある日、放牧していた場所から妊娠中の乳牛「ピンカ」が姿を消していることに気付いた。心配したが、一週間後にセルビアの警察から電話で、ピンカが無事保

コオロギを食べやすく~チェコ

世界人口の3分の1が常食しているとはいえ、ヨーロッパで虫を食べる文化を育てるのは大変だ。これに挑戦しているのがチェコの実業家2人が立ち上げたSENSフーズ。昨年、コオロギ入りの商品を市場投入した。まずは販売網を構築し、そ

洋上原発への懸念~ロシア

ロシア原子力公社(ロスアトム)が「大量生産」を計画する世界初の洋上原発「アカデミク・ロモノソフ」の就航にノルウェーが危機感を強めている。地理的に近い北極海で万が一、事故が起きれば、多大な影響を受けるのが確実だからだ。ロス

和解の難しさ~ロシア

5月9日はロシアがナチス・ドイツに勝利した戦勝記念日だが、その前日にボルゴグラード(旧スターリングラード)で独ソ青年サッカーチームによる「平和のための」試合が行われた。結果は3対1でドイツが勝ったが、ドイツサッカー協会(

大統領の援軍~チェコ

英国の元スパイ暗殺未遂事件で使われた神経剤「ノビチョク」が「チェコで昨年製造された」というゼマン大統領の発言で、同事件をめぐる状況が混乱している。ロシア側は「ロシア以外の国が製造した可能性を裏付ける」としてゼマン大統領の

金の切れ目が命の切れ目?~西バルカン諸国

セルビア、ボスニア、マケドニアで病気にかかった場合にモノをいうのはずばり「お金」だ。公的医療では、検査を受けるにも長い待ち時間を余儀なくされる。財力のない普通の人々は重病にかかると「検査が先か、死ぬのが先か」という極限の

炎天下でも軽装禁止?~トルクメニスタン

奇矯(きょう)な規制で世の中を驚かせているトルクメニスタンが、今回は「水着禁止」に踏み切った。男女用を問わず、あらゆる水着とショートパンツの輸入ができなくなり、海水浴シーズンを前に販売店の在庫も少なくなっているという。

「自然保護策」による自然破壊~ポーランド

ポーランド政府がビャウォビエジャ自然保護区内での伐採作業を許可したことに対し、欧州委員会が欧州法に違反していると訴えていた裁判で、欧州連合の最高裁に当たる欧州司法裁判所(ECJ)が先ごろ、欧州委の主張を全面的に認める判決

ペットマフィアの暗躍~中東欧

難民の入国をコントロールしようと2015年にドイツで始まった国境検査だが、意外にも子犬や子猫の密輸発見にも役立っている。ドイツ国内で闇取引業者から保護された子犬は2016年に422匹、子猫は13匹、17年はそれぞれ641

国が豊かになる条件~エストニア

「国が豊かになるには、自由貿易、財と契約の履行を保証する司法制度、通貨の安定が必要不可欠。それを体現しているのがエストニアだ。」――米国経済教育財団(FEE)に寄稿したルイスパブロ・デラホラ氏(金融学)がこんな見方を提示

夢の国で金稼ぎ~ロシア

ASPI自由王国は夢の国だ。大西洋の真只中に位置し、憲法が幅広い人権と自由貿易を保障し、国際紛争に巻き込まれたことは一度もなかった――警察が在サンクト・ペテルブルク領事館に踏み込むまでは。 警官は領事館を閉鎖し、館員4人

月探査で中国と提携強化~ロシア

ロシア国営の宇宙開発企業ロスコスモスが今月、中国国家航天局(CNSA)と、月探査での提携強化で協定に調印した。米国や欧州と並び、中国とも協力を深めることで、宇宙探査費用を削減する狙いだ。 ロシアは2030年頃までに有人月

二国間対立で時計に遅れ~欧州

最近、電気オーブンや目覚ましラジオ、暖房設備についている時計が遅れているのに気づいた方はないだろうか?実はこれ、お宅だけではなく、欧州25カ国で起こった現象なのだ。時計が壊れたわけではないので、まずは安心しよう。 欧州で

中東欧の「優等生」の影~スロバキア

中東欧の「優等生」とみられてきたスロバキアで、ジャーナリストが殺害される事件が起きた。政権与党「方向・社会民主主義(スメルSD)」と企業、イタリアのマフィアの癒着の実態を取材していたことが背景にあると推測される。事件を機

空路の安全~ロシア

今月11日、モスクワの南東約70キロメートルで地方航空会社サラトフ航空のオルスク行旅客機が墜落し、71人が死亡した。これまでのところ、防氷装置のスイッチが切ってあったため気圧センサーが氷結して速度計が正しく機能せず、操縦

自前のエリート教育~ロシア

ロシアで英イートン校や米エクセター・アカデミーに並ぶエリート校設立の動きが広まっている。プーチン大統領の意向のほか、クリミア半島併合をめぐる欧米との対立や、米大統領選への不正介入疑惑で、外国のエリート校に子どもを進学させ

虫が森を食い荒らす~ベラルーシ

ベラルーシの森が危機に瀕している。キクイムシ科の害虫が大量発生し、マツを枯らしているのだ。被害面積はすでに5,000ヘクタールを超えた。 南西部ブレスト州ドロヒチン地区の森林当局によると、「被害はまだ始まったばかり」。現

モバイル・チャーチ~ルーマニア

ルーマニアで25年君臨した独裁者、二コラエ・チャウシェスクは、1971年の北朝鮮訪問時に金日成国家主席への個人崇拝と大規模な「国土開発」に感銘を受け、自国の「体制化(Sistematizarea)」を進めた。地方では工業

ドイツ系住民のドイツ移住が増加

旧共産圏諸国からドイツに移住するドイツ系の人々の数が再び増えている。昨年は前年より500人多い7,138人となり、5年連続の増加を記録した。すでにドイツに移住した人が家族・親戚を呼び寄せるのに制限がなくなったことがその理

アフリカ豚コレラが流行~中東欧

東欧におけるアフリカ豚コレラ(APF)の広がりが大きな問題になっている。人間や他の家畜には害がないが、豚が感染すると致死率が極めて高く、養豚業者は警戒感を強めている。 APFはサハラ以南のアフリカなどに常在するウイルス性

ロシア人不足~ロシア

ロシアでロシア人が不足している。公式統計によると、現在の人口は1億4,680万人(クリミア半島を除くと約1億4,400万人)。国際労働機関(ILO)や米格付け大手のスタンダード&プアーズ(S&P)は2050年に

密猟に脅かされるトナカイたち~ロシア~

ロシアでトナカイが密猟のため激減している。世界自然保護基金(WWF)の最新調査によると、シベリア北部タイミル半島に生息するトナカイの数は2000年に80万頭だったのが40万頭に半減した。 密猟の目的はトナカイの舌と角だ。

ニッケル「栽培」農家~アルバニア

アルバニア東部でアドリアティック・ドコラリさんはニッケルを栽培している。正確に言うと、ニッケルをため込むアブラナ科ミヤマナズナ属の「アリススム・ムラーレ(Alyssum murale)」という植物を育てている。ニッケル「

東欧の違法花火にご注意

日本とは違い、欧州では年明けの風物詩である花火。しかし、スリルを味わうために入手した「違法花火(安全基準を満たしていない花火)」が事故につながり、毎年けがなどの被害が出ている。 師走という時期もあいまって、ドイツでは東欧

ほどよい距離感目指して文字改革~カザフスタン

カザフスタンのナザルバエフ大統領は先ごろ、カザフ語の表記をロシア語に基づくキリル文字から、ローマ字に変更する時期を従来の予定から3年早め、2022年に実施する方針を明らかにした。表記に必要な文字の数が42と多く、コンピュ

メンツが生むレンタル需要~ロシア

自分撮り用「小道具」のレンタルサービスがロシアで人気を集めている。インスタグラムなどのソーシャルネットワーク(SNS)で「豪華で幸せな生活」を演出するためのもので、体面を大事にし、持ち物で社会的ステータスをアピールする人

右派と極右の境目~ポーランド

11月11日はポーランドの独立記念日。オーストリア、ロシア、プロイセンによる領土分割から123年後の1918年に、再び独立国として認められたことを祝う日だ。ワルシャワではカトリック保守派の行進が恒例となっているが、今年は

大統領はトップゴルファー~トルクメニスタン

トルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領は、先ごろオープンした同国初のアシャガバード・ゴルフ場で新しい才能を披露した。何と246フィート(75メートル)の距離からホールインワンを決めたというのだ。「帝王」の愛称で知られ

電子住民を増やせ~エストニア

エストニアの「電子住民登録(Eレジデンシー)」制度がじわじわ注目を集めている。出自や住所を問わず住民登録ができ、同国を拠点とする企業を手軽に設立できるからだ。欧州連合(EU)以外の地域に住む人が、域内取引の恩恵を得るため

皇帝は神聖なり~ロシア

ロシア最後の皇帝(ツァーリ)の苦悩を描いたアレクセイ・ウチテル監督映画「マチルダ」が10月23日、サンクトペテルブルグで封切りされた。しかし、ポスターもパンフレットもなく、上映場所のサンクトペテルブルグ・マリインスキ劇場

食品にも東西格差

欧州連合(EU)内で売られている商品の配合や内容量の差をなくすため、ブラチスラバで今月「消費者サミット」が開かれた。スロバキア、チェコ、ハンガリー、ポーランドの中欧4カ国(ヴィシェグラード諸国)の働きかけでEUレベルの議

SNS経由の機密漏れを防げ~ロシア

「ウクライナには一人のロシア兵もいない」――プーチン大統領は2015年4月のテレビ放送でこう言い切った。しかし、その時点で、すでにこれが真っ赤な嘘であることが判明していた。兵士がソーシャルネットワーク(SNS)に流した情

スプートニク1号も還暦~ロシア

ソ連が人類初の人工衛星「スプートニク(同行者)」を打ち上げて今月4日で丸60年が経った。当然、米国が最初に成功すると思われていただけに、米国を始めとする西側諸国には「スプートニクショック」が走った。ここから宇宙開発競争が

カラシニコフ記念碑にナチスの銃~ロシア

先月19日にモスクワのサドーヴォエ環状道路で除幕式が行われた「カラシニコフ記念碑」。「マクドナルド」や「コカ・コーラ」に匹敵するブランド力を持つカラシニコフ自動小銃「AK-47」の設計者を讃えたものだ。しかし、思わぬミス

世界を救った男の死~ロシア

核戦争を防ぎ「世界を救った男」と呼ばれたスタニスラフ・ペトロフさんが、今年5月19日、77歳で亡くなっていたことが明らかになった。4カ月も世間に知られずにいた事情は後にして、まずはペトロフさんが誰なのかを紹介しよう。 時

北朝鮮の外貨調達先~ポーランド

度重なる弾道ミサイルの発射で注目される北朝鮮。国の運営には外貨が必要だが、その稼ぎ先の一つが欧州連合(EU)だという事実が衆目を驚かせている。 どうやって稼いでいるかというと、「労働者の派遣」だ。北朝鮮人権情報センター(

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