ドイツ政府は6月29日、特許薬価格の引き下げなどを狙った法案を閣議決定した。急速に悪化する公的健康保険の財政を改善するのが狙い。今秋にも連邦議会に法案を提出し、2011年1月から施行する方針だ。
\政府は新薬の価格を製造元が一方的に決定するこれまでの方式を廃止。製造元に費用対効果の証明を提出させたうえで、医師と健保の代表からなる委員会に販売予定価格の妥当性を吟味させる制度を導入する。
\薬価は同委員会の査定をもとに製薬会社と公的健保の頂点団体が交渉を行い制定する。また、交渉が1年以内にまとまらない場合は調停機関が薬価を定める。さらに、新たな薬効が認められない医薬品については効果が同等の既存薬が薬価の上限とされる。
\政府はこのほか、医薬品卸会社の手数料も削減。新法案に盛り込まれた措置で薬剤費を2011年は5億ユーロ、将来的には年20億ユーロ圧縮する意向だ。
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