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2010/7/21

経済産業情報

猛暑で冷房需要急増

この記事の要約

猛暑の続くドイツで、家庭用冷房機器の需要が急拡大している。空調機器を販売するホームセンターでは予想を上回る売れ行きで品切れの店が続出。全国的に品薄状態となっている。ただ、生産が追いつかないほどではなく、現在品切れの店舗で […]

猛暑の続くドイツで、家庭用冷房機器の需要が急拡大している。空調機器を販売するホームセンターでは予想を上回る売れ行きで品切れの店が続出。全国的に品薄状態となっている。ただ、生産が追いつかないほどではなく、現在品切れの店舗でも数日後には再入荷される見通しという。14日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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ニュースポータルサイト「DerWesten」によると、特に人気が高いのは扇風機や冷風機などすぐに使える可動式の機器で、室外機と室内機に分かれたセパレート型(スプリット型ともいう)のエアコンは、在庫のある店もあるという。

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ホームセンター大手Baumarktのエッセン店の店長は「先週1週間だけでエアコン100台と扇風機450台以上が売れた。在庫があと1,000台あったとしても、きれいにさばけただろう」と需要の急増ぶりを説明した。今後についてもエアコンで品薄が続くとみている。「エアコンのほとんどはアジアで生産されており、今から注文しても届くのは秋で、シーズンに間に合わない」ためだ。

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一方、オフィスやスーパーマーケットなど産業向け冷房設備では、猛暑によって需要が刺激される効果はあるものの、長期的な投資計画に基づく購入がほとんどのため、メーカーによると一時的な猛暑で需要が急増することはない。ただ、快適な労働環境に重きを置く企業が増えていることなどを背景に冷房設備の需要は伸びており、冷房業界団体VDKFは今年の受注高が前年比で10%拡大すると予想している。

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