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2011/5/25

経済産業情報

EV用電池でダイムラーが日産・NECと合弁交渉か=独誌

この記事の要約

自動車大手のダイムラーがリチウムイオン(Li-ion)電池分野の提携先を拡大する方向のようだ。独『マネージャー・マガジン』誌が19日報じたもので、化学大手エボニクとのLi-ion合弁会社Li-Tecを新たな合弁に発展解消 […]

自動車大手のダイムラーがリチウムイオン(Li-ion)電池分野の提携先を拡大する方向のようだ。独『マネージャー・マガジン』誌が19日報じたもので、化学大手エボニクとのLi-ion合弁会社Li-Tecを新たな合弁に発展解消する方向で日産・ルノー、NECと交渉しているという。生産規模を拡大し、生産単価を引き下げる狙いとみられる。

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Li-Tecは自動車用Li-ion電池の開発・生産、販売を手がける企業で、エボニックが50.1%、ダイムラーが49.9%を出資している。ダイムラーの超小型車「スマート」とルノー「ツインゴ」のEV向け電池の生産を近く開始する。

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日産・ルノーはダイムラーと戦略提携している。また日産は車両用電池の分野でNECと共同で合弁会社オートモーティブエナジーサプライを運営している。今回の合弁観測はこうした事情を背景に浮上したとみられる。

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Li-Tecを日産・ルノー、NECとの新合弁に解消する場合、ダイムラーと日産・ルノーは出資比率を50%未満に抑えるという。自動車メーカーが過半数資本を掌握すると、他の自動車メーカーが新会社の製品を採用しなくなる可能性が高いためだ。

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ドイツの自動車メーカーは車両用電池の分野で後れを取っており、競合のフォルクスワーゲン(VW)は小型車「Up」のEV向けのLi-ion電池を三洋電機から調達する。BMWはボッシュとサムスン電子の合弁SB Limotiveから供給を受ける。

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