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2011/5/25

経済産業情報

コンバインドサイクル発電、発電効率60%の壁突破

この記事の要約

シーメンスは19日、同社が開発した新型高性能ガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)で世界最高水準の発電効率(低位発熱量基準)60.75%を達成したと発表した。記録を打ち立てたのはバイエルン州のIrsching […]

シーメンスは19日、同社が開発した新型高性能ガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)で世界最高水準の発電効率(低位発熱量基準)60.75%を達成したと発表した。記録を打ち立てたのはバイエルン州のIrsching 発電所(Irschig 4)で試験運転中の新型ガスタービン「SGT5-8000H」で、同発電所を運営するエーオンは早ければ夏にも同GTCCの営業運転を開始する考えだ。

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GTCC発電ではガスタービンにより発電を行い、その排熱を利用して蒸気タービンでも発電する。従来は利用されずに捨てられていたガスタービンの排熱を再利用するため発電効率が高い。

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シーメンスのSGT5-8000Hの発電能力は、ガスタービン単独運転時で400メガワット(MW)、蒸気タービンと組み合わせた時で600MWに達する。出力を短時間で調整できるため、天候によって発電量が大きく変動する再生可能電力の普及に伴いニーズが増えると見込まれている。出力上昇率は毎分35MW、起動から出力500MW以上に到達するまでの時間は30分程度に過ぎないという。

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