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2011/10/26

企業情報

Adam Opel AG―ロシア販売強化、市場シェア倍増目指す―

この記事の要約

自動車大手GMの独子会社Opel(リュッセルスハイム)がロシア市場の開拓を強化する。現地生産を増やして販売台数を今後2~3年で3倍に伸ばし、現在2.6%の市場シェアを5%へと拡大。先行するVolkswagen(VW)やF […]

自動車大手GMの独子会社Opel(リュッセルスハイム)がロシア市場の開拓を強化する。現地生産を増やして販売台数を今後2~3年で3倍に伸ばし、現在2.6%の市場シェアを5%へと拡大。先行するVolkswagen(VW)やFordを追撃する。同社のカールフリードリヒ・シュトラッケ社長が『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙に対し明らかにした。

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Opelの今年1~9月のロシア販売は4万9,000台で、VWの8万7,000台、Fordの8万2,000台を大きく下回った。現地市場規模は2010年の190万台から2014年には300万台へと急増すると予想されており、シェアを5%に倍増するには販売実績を3倍に拡大する必要があるという。

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販売増に向けては親会社GMがロシアで展開する工場を利用、生産能力を拡張するサンクトペテルブルク工場でOpel車を製造する。これにより輸入車に課される高関税率を回避する意向だ。

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Opelは量産ブランドとしては規模が小さく、高級ブランドにもなれないというジレンマを抱える。また、世界最大の中国市場への進出はGMが傘下の他のブランドを保護するために認めておらず、これまでは販売拡大の余地が限られていた。ロシア市場がここにきて急成長しているため、Opelは同国事業を成長の柱とし、生産規模を拡大する意向だ。

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