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2011/11/9

総合 - ドイツ経済ニュース

国外取得資格の承認制度、3月スタート

この記事の要約

連邦参議院(上院)は4日、外国人などが国外で取得した学業や職業に関する資格の承認制度を了承した。すでに連邦議会(下院)を通過しており、来年3月から施行される。国外資格の取得者はドイツでそれに見合った職業上の地位を得やすく […]

連邦参議院(上院)は4日、外国人などが国外で取得した学業や職業に関する資格の承認制度を了承した。すでに連邦議会(下院)を通過しており、来年3月から施行される。国外資格の取得者はドイツでそれに見合った職業上の地位を得やすくなり、企業などの人材不足も緩和が期待される。

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外国で取得した資格の認定には現在、統一的な基準がなく、職業に応じて、商工会議所や各種の職能団体、さまざまな当局などが実施している。このため、透明性が低く、同じ資格を持っていても地域のより異なった決定が下されたり、本来の資格よりも低く認定されるなどの弊害が目立つ。

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例えば◇医師の資格を持つにもかかわらずドイツの病院で介護職員として勤務する◇技術者であるにもかかわらず建設現場や飲み屋を転々とする――など不遇の生活を送る外国人は多い。

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新ルールが施行されると、国外資格の保持者はその資格がドイツで認められるかどうか、あるはどの程度認められるかについて審査を請求できるようになる。審査期間は3カ月が上限となるため、いたずらに長引く待たされることはない。資格が不十分と判断された申請者に対しては、申請した資格の取得に必要な措置が通知される。

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