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2011/11/16

総合 - ドイツ経済ニュース

家畜への抗生物質投与、規制強化へ

この記事の要約

イルゼ・アイクナー連邦食料・農業・消費者保護相は9日、家畜への抗生物質投与をこれまでよりも厳しく規制・監督する意向を明らかにした。各州の農業省と連携し、獣医師から畜主、家畜までの抗生物質の流れを定期的に記録することで使用 […]

イルゼ・アイクナー連邦食料・農業・消費者保護相は9日、家畜への抗生物質投与をこれまでよりも厳しく規制・監督する意向を明らかにした。各州の農業省と連携し、獣医師から畜主、家畜までの抗生物質の流れを定期的に記録することで使用量や投与の実態を把握。安易な投与を抑制し、耐性菌の出現を防ぐ狙いだ。

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ドイツ国内で実施された調査によると、大量飼育される食肉用鶏は孵化からと殺までの32日間に平均2.3回、抗生物質を与えられている。目的は病気予防がほとんどで、治療のための投与は少ない。飼料に混入される抗生物質は最大で8種類に上ったという(『南ドイツ新聞』の報道)。

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アイクナー農相は主に獣医師を対象に、食肉用家畜に処方した医薬品の種類・量の届け出義務を厳格化するとともに、2012年半ばをめどに詳細なデータの公開を開始する方針だ。牛・豚に関するデータは今年から収集されているが、これまで届け出義務のなかった鶏と七面鳥も対象に加える。また、専門の作業部会を設置し、リスク管理戦略などを策定する。

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ニーダーザクセン州とノルトライン・ヴェストファーレン州政府は、アイクナー農相の方針に賛意を表明した。

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