トラック大手の独MANは28日、同社とアラブ首長国連邦の投資会社IPICが共同出資する産業サービス大手Ferrostaal（エッセン）を投資会社の独MPCグループに売却することで合意したと発表した。これでFerrostaalをめぐるMANとIPICの約3年におよぶ争いは解決。MANとVolkswagen（VW）、Scaniaの3社からなるトラック連合は実現に向けて大きく前進する見通しとなった。
\FerrostaalはMANの元完全子会社で、IPICは2009年1月に資本70％を取得して子会社化した。当初の合意では残り30％も譲り受け100％傘下に収めることになっていたが、買収直後にFerrostaalの贈賄事件が判明したためこれを拒否。MANとの間で協議を続けてきた。
\今回の合意は、Ferrostaal株70％をMANが3億5,000万ユーロで買い戻したうえで、Ferrostaalの全株式をMPCグループに最大1億6,000万ユーロで譲渡するというもの。取引は独禁当局の承認を経て成立する。
\VWは同社と傘下のScaniaおよびMANを合わせた3社によるトラック連合を成立させる計画で、先ごろMANを買収した。Ferrostaalの問題は3社連合実現のリスク要因とみられていた。
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