欧州エネルギー大手のVattenfall Europe(ベルリン)は5日、二酸化炭素(CO2)の分離・貯蔵(CCS)技術確立に向けたプロジェクト施設を独東部のイェンシュヴァルデに建設する計画を中止すると発表した。プロジェクトの前提となるドイツ政府の法案が連邦参議院(上院)で否決されたため。当初の予定では総額15億ユーロを投資し、2016年までに稼働させる計画だった。
\同法案は欧州連合(EU)指令を国内法に転換するもので、ドイツ政府は4月に閣議決定した。連邦議会(下院)は通過したものの、施設の建設に適した北部の州が反対に回ったため、連邦参議院では否決。政府はその後、両院協議会の設置を呼びかけたが、協議が行われるメドは立っていない。
\