自動車大手の独Daimler(シュツットガルト)は8日、技術サービス子会社MBtechの資本65%を仏技術サービス大手AKKA Technologiesに譲渡すると発表した。同子会社への出資比率を35%に引き下げ、合弁化する。成約額は公表していない。取引の成立には独禁当局の承認が必要。
\MBtechは自動車部品の開発やテストを手がけており、2010年の売上高は3億ユーロ、従業員数は3,000人。親会社Daimlerへの依存度が高く、Daimlerは合弁会社化することでグループ外との取引を増やし競争力を高める考えを表明していた。
\AKKAは自動車のほか、航空宇宙、輸送、エネルギーの分野で技術サービスを展開している。従業員数は7,000人で、今年は売上高5億4,500万ユーロを見込む。航空機向けサービス分野では欧州最大手。MBtechを買収すると、自動車分野でも欧州最大の事業者となる。
\AKKAはフランス、イタリア、スペイン、英国市場に強く、MBtechは主にドイツ、中国、米国で事業を展開している。このため両社は地域的な補完性が高い。DaimlerはMBtechが今後、自動車以外の分野に手を広げるほか、事業の国際化も加速することを期待してAKKAと手を組んだ。
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