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2011/12/14

経済産業情報

省エネ住宅が好調、機能性とデザインの両立実現も

この記事の要約

「プラスエネルギー住宅」など超省エネ住宅の需要が高まっている。環境意識の高まりや政府のエネルギー転換政策が追い風となっており、プレハブ住宅メーカーは機能性とデザインとの両立、リサイクル可能な建材の使用など、様々なアイデア […]

「プラスエネルギー住宅」など超省エネ住宅の需要が高まっている。環境意識の高まりや政府のエネルギー転換政策が追い風となっており、プレハブ住宅メーカーは機能性とデザインとの両立、リサイクル可能な建材の使用など、様々なアイデアでしのぎを削っている。8日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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独プレハブ住宅業界全国連盟(BDF)によると、2011年の業界売上高は17億ユーロに上り、会員企業の多くで増収となる見通し。Baufritz社の11年住宅着工数は166戸で前年と変わらないものの、価格が高くてもエネルギー効率の良い家を建てたいと考える建主が増えたため14%の増収となる。業界最大手のSchwoerer Hausも売上高が前年比2,000万ユーロ増の2億7,000万ユーロに拡大すると見込む。

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住宅展示場でもエコ住宅への関心の高まりがみてとれる。ケルンの隣町フレヘンに今月オープンしたBDF運営の住宅展示場「FertighausWelt(プレハブ住宅ワールドの意)」では、計18戸のモデルハウスの3分の1をプラスエネルギー住宅が占める。

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展示メーカーの1社Huf Hausは、透明の板ガラスを外壁に使用した新開発のプラスエネルギーハウス「green[r]evolution Plus-Energie-Haus」を設置する。同住宅は「ガラス張り住宅はエネルギー効率が悪い」という常識を打ち破る画期的なデザインを採用。同社のゲオルク・フーフ社長は「機能性のために見た目で妥協することは我々にとっては問題外」と述べたうえで、省エネコンセプトは(同住宅を購入できるような)高所得世帯で重要な選択基準になっていると指摘した。

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* プラスエネルギー住宅

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ソーラーパネルを設置し、消費するエネルギーより売電するエネルギーの方が多い住宅

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