時計大手のスウォッチが来年1月から競合企業への主要部品供給を削減することを認めたスイスの独禁当局COMCOの暫定措置を不当として競合数社が提訴していた係争で、同国の連邦行政裁判所が訴えを棄却したことが19日分かった。競合企業は十分な量の部品を確保できず売り上げが落ち込む恐れがある。
\スウォッチはグループ企業以外のメーカーへのムーブメントとアソルティマンの供給を中止する方針を以前から打ち出している。ただ、同社はスイスの時計部品市場で支配的な地位にあり、この措置は同国の時計産業に大きな打撃を与える恐れがあるため、COMCOに独禁法上の審査を申請していた。
\COMCOはこれを受けて6月、最終結論が出るまでの暫定措置として年内は競合への供給を完全に継続し、2012年から段階的に供給量を削減していくよう命令。12年はムーブメントの供給量を2010年比で15%、アソルティマンも同5%減らすことを認めた。
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